医療事務の私が違法行為をさせられている？資格なしでできることの限界と、納得のいく働き方を見つけるためのチェックリスト

この記事では、医療事務として働き始めたあなたが抱える疑問や不安を解消し、より良いキャリアを築くための具体的なアドバイスを提供します。資格がないのに違法な業務をさせられているのではないか、残業代が支払われないのはなぜか、といった疑問に対し、専門的な視点からわかりやすく解説します。あなたの置かれている状況を客観的に分析し、今後のキャリアプランを考える上で役立つ情報をお届けします。

今年の4月に医療事務の正社員(新卒)として整形外科に就職しました。

ずっと疑問に感じていたことがあり、それが日に日に大きくなってきて不安になってきました。まず医療事務として入ったのですが、個人経営？の医院で人も少ないからどの仕事でも出来るようになれ、と言われ、今でも事務以外の事をさせられています。

・注射の補佐

・点滴が終わった患者の針を抜く

・レントゲンの指示、補佐

・調剤(指示された錠剤を用意する、ただし最後に先生が確認する)
↑会計で渡すがその時の説明は医療事務が行っている

・リハビリの介助

現在医療事務員1人で行っている状態

このように資格が無いとしてはいけないような事までさせられているのですが、私は何の資格も持っておりません。これは違法なのでしょうか？

上司に聞いてもはぐらかされるばかりなのでこの場を借りて相談しました。医療関係の方にこの状態はどうなのかお聞きしたいです。

あと、頻繁に医院には社労士さんが来られますが、この社労士さんというのは一体どういう人なのですか？

医療事務はほぼ毎日昼も電話番したり、作業しているのですが、その間はタイムカードを切るなと言われ、無賃金で働いている時間があります。これは社労士さんも知った上らしいのですが、これは問題なのですか？

文章力が無くて読みにくくてすみません。是非、医療関係の方は回答よろしくお願いしますm(_ _)m

医療事務として働くあなたが直面している問題：現状の整理

ご相談ありがとうございます。医療事務として働き始めたばかりで、多くの疑問や不安を抱えていることと思います。まずは、あなたが現在直面している問題を整理し、一つずつ丁寧に見ていきましょう。

業務内容の範囲: 医療事務としての採用にも関わらず、資格のない業務（注射の補佐、点滴後の針抜き、レントゲン補助、調剤補助、リハビリ介助など）を任されている。
違法性の懸念: これらの業務が違法行為に該当するのではないかという不安。
労働時間と賃金: タイムカードを切らず、無賃金で働いている時間がある。
上司の対応: 疑問を上司に相談しても、明確な回答が得られない。
社労士の存在: 頻繁に訪問する社労士が、現状を把握している可能性がある。

これらの問題は、あなたのキャリアだけでなく、健康や経済的な面にも影響を及ぼす可能性があります。一つずつ見ていきましょう。

資格と業務範囲：医療事務ができること、できないこと

医療事務の仕事は、医療機関の円滑な運営を支える重要な役割を担っています。しかし、その業務範囲は法律や専門知識によって明確に定められています。ここでは、医療事務の資格と業務範囲について詳しく解説します。

医療事務の資格について

医療事務の仕事をする上で、必須の資格はありません。しかし、医療事務に関する知識やスキルを証明する民間資格は多数存在します。これらの資格を取得することで、就職やキャリアアップに有利になるだけでなく、業務への理解を深めることができます。

主な医療事務関連資格:
- 医療事務技能審査試験（メディカルクラーク）
- 診療報酬請求事務能力認定試験
- 医療事務管理士技能認定試験
- その他、各医療事務関連の専門学校や通信講座が実施する資格
資格の役割: 資格は、医療保険制度や診療報酬に関する知識、レセプト作成スキルなどを証明します。

医療事務の業務範囲

医療事務の主な業務は、受付業務、会計業務、レセプト作成、診療報酬請求などです。しかし、医療機関によっては、医療事務員が幅広い業務を兼務することがあります。ただし、資格がないと行えない業務も存在します。

医療事務が主に行う業務:
- 受付業務（患者対応、予約管理）
- 会計業務（診療費の計算、会計処理）
- レセプト作成（診療報酬明細書の作成）
- 診療報酬請求（保険者への請求）
- カルテ管理
- 電話対応
医療事務が原則として行えない業務（資格が必要な場合）:
- 医師や看護師の指示なしでの医療行為（注射、点滴、投薬など）
- 診断や治療に関する判断

あなたが現在行っている業務の中には、資格がないと行えない可能性のある業務が含まれています。例えば、注射の補佐や点滴後の針抜きなどは、医療行為に該当し、医師や看護師の指示のもとで行われるべきです。レントゲン補助や調剤補助も、専門的な知識や資格が必要となる場合があります。

違法性の判断：あなたの業務は大丈夫？チェックリストで確認

あなたが現在行っている業務が違法行為に該当するかどうかを判断するために、以下のチェックリストを活用してください。このリストは、あなたの状況を客観的に評価し、問題点を見つけるためのものです。それぞれの項目について、現在の状況を照らし合わせながら確認してください。

チェックリスト：あなたの業務の適法性を確認

業務内容:
- [ ] 注射の補佐: 医師または看護師の指示なしに、針の準備や患者への声かけなどを行っているか？
- [ ] 点滴後の針抜き: 医師または看護師の指示なしに、針を抜いているか？
- [ ] レントゲン補助: 放射線技師の指示なしに、患者の体位調整や撮影準備を行っているか？
- [ ] 調剤補助: 薬剤師の指示なしに、薬剤の準備や計量、患者への説明を行っているか？
- [ ] リハビリ介助: 理学療法士や作業療法士の指示なしに、リハビリの補助を行っているか？
指示系統:
- [ ] 上司からの指示: 医師や看護師の指示ではなく、事務職の上司から直接指示を受けている業務があるか？
- [ ] 専門家の指示: 医療行為を行う際に、医師や看護師などの専門家からの具体的な指示がないまま行っている業務があるか？
労働時間:
- [ ] 無賃労働: タイムカードを切らずに、残業や業務を行っている時間があるか？
- [ ] 休憩時間の未取得: 休憩時間を適切に取得できていない状況があるか？
労働環境:
- [ ] 安全管理: 医療行為を行う上で、感染対策や安全管理に関する十分な教育や指導を受けていない状況があるか？
- [ ] 責任の所在: 業務中に問題が発生した場合、責任の所在が不明確であると感じる状況があるか？

このチェックリストの結果をもとに、あなたの状況を具体的に評価し、問題点がある場合は、早急に対処する必要があります。例えば、医師や看護師の指示なしに医療行為を行っている場合は、違法行為に該当する可能性があります。また、無賃労働や休憩時間の未取得は、労働基準法違反となる可能性があります。

社労士の役割と、あなたの職場への影響

社労士（社会保険労務士）は、企業の人事・労務に関する専門家です。あなたの職場に社労士が頻繁に出入りしているとのことですが、彼らがどのような役割を果たし、あなたの職場にどのような影響を与えているのかを理解することは重要です。

社労士の主な業務内容

労働・社会保険に関する手続き:
- 雇用保険、健康保険、厚生年金保険などの加入・脱退手続き
- 労働保険料の申告・納付
労働・社会保険に関する相談:
- 労働時間、賃金、休暇などの労働条件に関する相談
- 労使トラブルに関する相談
就業規則の作成・変更:
- 企業の就業規則の作成・変更
- 労働契約書の作成
助成金の申請:
- 企業が利用できる助成金の申請

社労士があなたの職場に与える影響

労働環境の改善: 社労士は、労働基準法などの法令に基づき、労働環境の改善を指導します。例えば、労働時間の適正化、休憩時間の確保、賃金の未払い防止などです。
労使トラブルの防止: 社労士は、労使間のトラブルを未然に防ぐためのアドバイスを行います。
コンプライアンスの強化: 社労士は、企業が法令を遵守するための体制を構築する支援を行います。
経営への貢献: 社労士は、人事・労務に関する専門知識を提供し、企業の経営をサポートします。

社労士が頻繁に出入りしているということは、あなたの職場が人事・労務に関する問題を抱えている可能性があります。無賃労働や違法な業務など、労働基準法に違反する行為が行われている場合、社労士がその是正を指導している可能性があります。

無賃労働の問題：タイムカードを切らない時間は？

タイムカードを切らずに無賃金で働いているという状況は、労働基準法に違反する可能性があります。労働者は、労働時間に対して適切な賃金を受け取る権利があります。ここでは、無賃労働の問題について詳しく解説します。

労働基準法における労働時間と賃金

労働時間の定義: 労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間のことです。休憩時間は除きます。
賃金の支払い義務: 使用者は、労働時間に対して適切な賃金を支払う義務があります。
残業代の支払い: 法定労働時間を超えて労働した場合、残業代（割増賃金）を支払う必要があります。
未払い賃金: 労働時間に対して賃金が支払われていない場合、未払い賃金として請求することができます。

無賃労働が発生する原因

サービス残業: 会社が残業代を支払いたくないために、タイムカードを切らせない。
業務量の増加: 業務量が多く、時間内に終わらないため、サービス残業が発生する。
労働時間の管理体制の不備: 労働時間の管理がずさんで、正確な労働時間が把握されていない。
労働者の意識不足: 労働者が、残業代を請求することに抵抗がある。

無賃労働への対処法

証拠の収集: 労働時間を証明できる証拠（タイムカードのコピー、業務日報、メールのやり取りなど）を収集する。
会社との交渉: 会社に対して、未払い賃金の支払いを求める。
専門家への相談: 弁護士や労働基準監督署に相談し、適切なアドバイスを受ける。
労働基準監督署への申告: 会社が未払い賃金を支払わない場合、労働基準監督署に申告する。

あなたが無賃労働をしている場合、まずは労働時間を正確に記録し、証拠を収集することが重要です。その後、会社との交渉や専門家への相談を通じて、未払い賃金の支払いを求めることができます。

上司への対応：疑問を解決するためのコミュニケーション術

上司に相談しても、いつもはぐらかされてしまうとのことですが、問題解決のためには、上司との適切なコミュニケーションが不可欠です。ここでは、上司とのコミュニケーションを円滑に進めるための具体的な方法を紹介します。

相談の準備

問題点の明確化: 相談したい内容を具体的に整理し、何を知りたいのか、何を解決したいのかを明確にする。
証拠の準備: 関連する資料や証拠（業務内容の記録、労働時間の記録など）を準備する。
相談の目的設定: 相談の目的を明確にし、上司に何を期待するのかを伝える。

相談の進め方

適切なタイミング: 忙しい時間帯や、上司の機嫌が悪い時は避ける。
丁寧な言葉遣い: 敬語を使い、相手を尊重する態度で話す。
具体的に説明: 問題点を具体的に説明し、客観的な事実を伝える。
質問の明確化: 質問を明確にし、上司に回答を求める。
解決策の提案: 可能な範囲で、自分なりの解決策を提案する。
記録の作成: 相談内容や上司の回答を記録しておく。

相談の例

例：「上司、いつもお世話になっております。実は、医療事務の業務範囲について、いくつか疑問点があり、ご相談させて頂きたいことがあります。私は、医療事務として入職しましたが、最近、注射の補佐や点滴後の針抜きなど、資格のない業務を行うことが増えています。これらの業務は、医療事務の範囲を超えるものではないかと不安に感じています。つきましては、私の業務範囲について、改めて確認させて頂きたいのですが、よろしいでしょうか？」

このように、具体的な状況を説明し、質問を明確にすることで、上司もあなたの疑問に答えやすくなります。

専門家への相談：誰に相談すればいい？

一人で悩まず、専門家に相談することも重要です。専門家は、あなたの状況を客観的に評価し、適切なアドバイスを提供してくれます。ここでは、相談できる専門家とその役割について解説します。

相談できる専門家

弁護士: 法律の専門家であり、違法行為や未払い賃金の問題について、法的アドバイスや交渉、訴訟などをサポートします。
労働基準監督署: 労働基準法に関する相談を受け付け、違反行為があった場合は、是正勧告や指導を行います。
社会保険労務士: 労働・社会保険に関する専門家であり、労務管理や労働問題に関する相談に応じます。
医療関係の専門家: 医療行為の適法性や、医療事務の業務範囲について、専門的なアドバイスを提供します。
キャリアコンサルタント: キャリアに関する相談を受け、あなたのキャリアプランを一緒に考え、アドバイスを行います。

相談のメリット

客観的なアドバイス: 専門家は、あなたの状況を客観的に評価し、適切なアドバイスを提供します。
法的知識の提供: 法律に関する知識を提供し、あなたの権利を守るためのサポートを行います。
問題解決の支援: 問題解決に向けた具体的な方法を提案し、あなたの問題を解決するための支援を行います。

専門家への相談は、あなたの問題を解決するための有効な手段です。一人で悩まず、積極的に相談してみましょう。

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キャリアプランの構築：今後の働き方を考える

現状の問題を解決した上で、今後のキャリアプランを考えることも重要です。自分のスキルや経験を活かし、より良い働き方を目指しましょう。ここでは、キャリアプランを構築するためのヒントを紹介します。

自己分析

スキルの棚卸し: 医療事務としてのスキルだけでなく、これまでの経験で培ったスキル（コミュニケーション能力、PCスキルなど）を整理する。
興味関心の明確化: どのような仕事に興味があるのか、どのような働き方をしたいのかを明確にする。
強みと弱みの把握: 自分の強みと弱みを把握し、強みを活かし、弱みを克服するための方法を考える。

目標設定

短期的な目標: 今後1年間の目標を設定する（例：医療事務関連の資格取得、業務効率化など）。
中期的な目標: 今後3～5年間の目標を設定する（例：専門性を高める、リーダーシップを発揮するなど）。
長期的な目標: 将来的なキャリアプランを考える（例：管理職を目指す、独立するなど）。

行動計画

情報収集: 医療事務に関する情報（求人情報、研修情報など）を収集する。
スキルアップ: スキルアップのための学習（資格取得、研修受講など）を行う。
人脈形成: 医療関係者との交流を通じて、情報交換や相談を行う。
転職活動: より良い条件の職場を探すために、転職活動を行う。

キャリアプランは、一度立てたら終わりではありません。定期的に見直し、状況に合わせて修正していくことが重要です。

まとめ：あなたのキャリアを切り開くために

この記事では、医療事務として働くあなたが抱える問題について、具体的な解決策とキャリアプランの構築方法を解説しました。現状の業務内容が違法行為に該当する可能性があること、無賃労働の問題、上司とのコミュニケーション、専門家への相談など、様々な角度から問題解決のアプローチを提示しました。

あなたのキャリアを切り開くためには、まず現状を正確に把握し、問題点を明確にすることが重要です。そして、専門家への相談や、上司とのコミュニケーションを通じて、問題を解決していく必要があります。さらに、自己分析や目標設定を行い、自分自身のキャリアプランを構築していくことが大切です。

あなたのキャリアがより良いものになるよう、心から応援しています。

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